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歴史の異様さ
このように、奈良で逗留を重ねると、 決まって面妖な物に出会う。  それらは、人家の裏手の崖に 彫られた地蔵だったり、 石に描かれた幾何学模様だったり 祭る人の絶えた湿った暗谷の祠 だったりする。  説明があればそれはいいほうで、 無いものが多く、それはそれは すさまじく気持ちが悪い。
ただ、こうして書くと、奈良とは何と空恐ろしい所かと 言われそうである。 そうではない。 奈良の方、今しばらく手を下ろしていて頂きたい。